公教育費の対GDP比」で日本は世界115位まで下がっていたことを知りました。すごい。日本より下には欧米先進国はいませんが、香港とシンガポールが日本より下でした。この三国では「教育は私事である」という考


講演のために統計資料をアップデートしていたら「公教育費の対GDP比」で日本は世界115位まで下がっていたことを知りました。すごい。日本より下には欧米先進国はいませんが、香港とシンガポールが日本より下でした。この三国では「教育は私事である」という考え方が支配的なのでしょう。学校教育の受益者は個人である。だから「受益者負担の原則」により、教育に要する費用は自己責任で弁じるべきであるというのは「公教育以前」の思想です。それが現代日本の常識だとしたら、フランス革命から200年経って、教育思想がコンドルセ以前に戻ってしまったということです。「公教育は市民に対する社会の義務である」ということを言い始めた人がいて、彼らの尽力で世界の「公教育」は始まったのです。「教育の受益者は個人である」というのはそれ以前の「野蛮」な思想なんです。それが「新しい思想」のように語られているとは・・・日本の退化はすさまじいものですね。