韓国併合が不法だという認識に立てば、韓国の2018年10月30日大法院判決は正当だという話

韓国併合が不法だという認識に立てば、韓国の2018年10月30日大法院判決は正当だという話


http://scopedog.hatenablog.com/entry/2019/02/21/080000

日韓請求権協定が「日本の不法な植民支配に対する賠償を請求するための協定」ではないということについては、日本政府と韓国大法院は同じ見解

日本政府も「請求権協定は日本の不法な植民支配に対する賠償を請求するための協定」ではないということを認める以上、「日本の不法な植民支配に対する賠償を請求する」権利が消滅していないことを日本側は否定できません。ですから、日韓請求権協定で解決済みでもありません。強いて言えば、韓国併合が合法か不法かという問題に集約され、その点で争うしかありませんが、少なくともこれは日韓政府間で決着済みの問題ではありません。日韓基本条約時にそれを回避したわけですから。韓国併合が不法だという認識に立つならば、2018年10月30日の韓国大法院判決はまず正当なものだと言えます*6。日本側がこれに反論するのであれば、本来なら韓国併合は合法であり、その下で実施された行政行為も全て合法であり、それにより生じた損害は「補償」されるべきものであって、「賠償」されるべきものではなく、その「補償」を求める権利は日韓請求権協定で消滅した*7、という主張でなければ筋が通りません。


まあ、個人的な意見としては、日露戦争(1904~1905年)のドサクサに朝鮮半島を軍事制圧して、武力による威嚇の下で大韓帝国政府から外交権を奪い、軍隊を解散させ、抵抗する民衆を軍隊でもって弾圧し、韓国併合方針を閣議決定した上で外交権も軍隊も失った大韓帝国政府に強要した韓国併合条約が合法だったとか言われても、全く納得できませんけどね。また、カイロ宣言(1943年)で「前記三大国ハ朝鮮ノ人民ノ奴隷状態ニ留意シ軈テ朝鮮ヲ自由且独立ノモノタラシムルノ決意ヲ有ス」*8と言われているように、仮に併合の過程での不法性を留保するにしても、第二次大戦中の植民地支配については、少なくとも不当であったというのは、当時の連合国の共通認識だったと言えるでしょう