国旗と国歌と国のことについて少々



右派と左派のコンセンサス以前に、日の丸は天壌無窮の神勅で反民主主義的だからでは
民主主義的な理念を表す国旗であるというなら、掲げるにやぶさかではないでしょう。日の丸は国体だ、君民一体で忠孝一本が国体の精華だ、西洋の個人主義とそれを根幹とする思想は国体にそぐわないから排斥しろと、そんな言説を背負った旗なんか、左派が掲げられるわけがないでしょう。

国旗と国歌と国のことについて少々(2)
結局のところ日本は、「国の基本的な理念は何か」とか「この国の出発点はいつか」という重要なところで、右派と左派の間のコンセンサスが成り立っていない国なのです。そういう部分の認識が共有できていれば、いろいろな思想や政策が違っている立場同士であっても、米国やフランスのように、まずは同じ国として国旗を掲げようということになるでしょう。でも国の基本的なあり方について認識が共有できていないのなら、「右派だけでなく左派も国旗を掲げるべきだ」などと言ったところで、果たして意味があるでしょうか?