自由なラジオ Light Up! 039回 「選挙戦から撤退した前新潟県知事の英断。原子力ムラの圧力と地元新聞社の『総合的判断』とは?」
自由なラジオ Light Up! 039回 「選挙戦から撤退した前新潟県知事の英断。原子力ムラの圧力と地元新聞社の『総合的判断』とは?」
パーソナリティ : いまにしのりゆき
ゲスト : 泉田裕彦さん(前新潟県知事)
今回のスタジオのお客様は、前新潟県知事の泉田裕彦さんです。4期目の知事選への出馬を断念し、今年の10月24日に退任されたばかりの泉田さんに、その胸の内をじっくりと伺いました。
今回の知事選挙期間中に行われた報道各社調査による県民の県政評価率が、なんと8割を越えていたという泉田さん。マニュフェストは、自分がやりたいことではなく、有権者が望むことをそのまま採用し、愚直に県政を推進して来られました。番組前半では、そんな泉田さんに、忘れもしない2007年7月16日、知事1期目で遭遇した新潟県中越沖地震当時の記憶を振り返っていただきました。そのときは、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の3号機の変圧器から火災が発生。なんと県庁と現地のホットラインは不通。緊急対策室の扉が地震で開かなくなったためだったといいます。
その反省から、泉田さんの働きかけもあって「免震重要棟」ができたわけですが、その後、福島第一原発の免震重要棟が出来たのは、なんと3.11の8月前だったといいます。もしかしたら東日本大震災による壊滅的被害から日本を救ったのは、泉田さんと言っても過言ではないでしょうか? そんなお話を前半で伺っています。
番組後半では、今年の2月の段階では議会で4選目指して県知事選に立候補を表明されていた泉田さんが、なぜ告示の1か月前に突然撤退を決められたのか。地元の新聞社が、泉田県政を執拗に追い込んだかのように見える「中古フェリー購入問題」報道に関して、泉田さんの見解を伺いました。番組では、当該新聞社が掲載した反論も紹介。選挙の争点が、この問題だけになることで公益性が確保できないと判断し撤退した泉田さんの英断の裏には、いったいどんな真実があったのでしょうか? ハウスエージェンシーを経由して東京電力から大きな広告出稿を手にしていた地元新聞社。原子力ムラとメディアのつながりについて言及しながら、泉田さんの身辺で当時起こっていたことについて伺いました。
■LIGHT-UPジャーナル:「東京電力柏崎刈羽原子力発電所の立地面から見た脆弱性」
元京都大学原子炉実験所の小出裕章さんに電話をおつなぎして、再稼働を急ぐとされる東京電力柏崎刈羽原子力発電所の立地面から見た脆弱性について、泉田前知事とともに伺いました。
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郵便振替 00920-0-309110
口座名 自由なラジオ
ゆうちょ銀行 四〇八店 普通 6855587
シャ)自由なラジオ
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今回の知事選挙期間中に行われた報道各社調査による県民の県政評価率が、なんと8割を越えていたという泉田さん。マニュフェストは、自分がやりたいことではなく、有権者が望むことをそのまま採用し、愚直に県政を推進して来られました。番組前半では、そんな泉田さんに、忘れもしない2007年7月16日、知事1期目で遭遇した新潟県中越沖地震当時の記憶を振り返っていただきました。そのときは、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の3号機の変圧器から火災が発生。なんと県庁と現地のホットラインは不通。緊急対策室の扉が地震で開かなくなったためだったといいます。
その反省から、泉田さんの働きかけもあって「免震重要棟」ができたわけですが、その後、福島第一原発の免震重要棟が出来たのは、なんと3.11の8月前だったといいます。もしかしたら東日本大震災による壊滅的被害から日本を救ったのは、泉田さんと言っても過言ではないでしょうか? そんなお話を前半で伺っています。
番組後半では、今年の2月の段階では議会で4選目指して県知事選に立候補を表明されていた泉田さんが、なぜ告示の1か月前に突然撤退を決められたのか。地元の新聞社が、泉田県政を執拗に追い込んだかのように見える「中古フェリー購入問題」報道に関して、泉田さんの見解を伺いました。番組では、当該新聞社が掲載した反論も紹介。選挙の争点が、この問題だけになることで公益性が確保できないと判断し撤退した泉田さんの英断の裏には、いったいどんな真実があったのでしょうか? ハウスエージェンシーを経由して東京電力から大きな広告出稿を手にしていた地元新聞社。原子力ムラとメディアのつながりについて言及しながら、泉田さんの身辺で当時起こっていたことについて伺いました。
■LIGHT-UPジャーナル:「東京電力柏崎刈羽原子力発電所の立地面から見た脆弱性」
元京都大学原子炉実験所の小出裕章さんに電話をおつなぎして、再稼働を急ぐとされる東京電力柏崎刈羽原子力発電所の立地面から見た脆弱性について、泉田前知事とともに伺いました。
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第039回
東京電力柏崎刈羽原子力発電所の立地面から見た脆弱性
2016年12月27日
いまにしのりゆき:
今日も小出裕章さんとお電話繋がっております。
小出さん、宜しくお願い致します。
小出裕章さん:
こちらこそ、宜しくお願いします。
いまにし:
今日は、新潟県にあります柏崎刈羽原発の再起稼働の問題点について
いろいろお伺いしたいと思うのですけれどもですね。
柏崎刈羽原発、全部で7基ありまして、総出力が821万キロワットと、もう世界最大級の大きな原発なのですが、
これ大きいからと言うわけじゃないんですが、小出さん、今まで数々の問題点というのがありましたですね。
小出さん:
ええ。もともと柏崎刈羽原子力発電所が建った所は非常に劣悪な地盤の所でして、
「西山層という岩盤がある」と東京電力は言ったのですけれども、
その後、西山層というその地層自身が非常に脆弱なものだし、敷地の近くには真殿坂断層という断層があって、
地震が恐ろしいということをずーっと指摘されてきたのですけれども、
それを強引に突っ切って、柏崎刈羽原子力発電所が建てられたわけです。
今は防波堤というのを建てているわけですけれども、もともと劣悪な地盤になっているわけで、
地震が起きた時に液状化するかもしれない。
実際に、2007年の中越沖地震の時には、敷地で液状化ということも起きているわけですし、
これから、もし仮に防波堤なんかを造っても液状化で潰れてしまうという可能性があるわけですね。
いまにし:
はい。柏崎刈羽原発の場合は、敷地が海抜5メートルの1から4号機側と、
12メートルの5号機、6号機、7号機という風に分かれているわけなんですが、津波の想定が最大6.8メートル。
現在、安全審査を受けている6号機、7号機に津波が達する恐れは比較的低いとされていますけれども、
この比較的という言葉が結構怖いなあと思うんですが。
小出さん:
はい、勿論そうですね。
大体、予測というのは当たった試しがないのです。
中越沖地震の時もそうでしたけれども、中越沖地震というのはマグニチュード6.8という
それ程大きな地震ではなかったのです。
しかし、もともと東京電力の方は、柏崎刈羽原子力発電所ではマグニチュード6.5の地震が最大だというような事を言っていたわけです。
やすやすと予想を超えられてしまって、その時、会長だった勝俣さんが何て言ったかと言えば、
「予想を超えた地震だった」という風に言ってるわけです。
今回の津波の高さの予想というものも、場合によっては、また越えられてしまうかもしれないわけですから、
福島第一原子力発電所の事故というものを経験した今、
そのような予想があるから大丈夫というような考え方自身を捨てなければいけないと私は思います。
いまにし:
先程、液状化の話が出たのですが、その可能性が高いとされているのが1号機から4号機側の方の防波堤と、
これされているわけなんですけれどもですね。
だからと言って、6号機・7号機が再稼働して、そちら側が再稼働してないから大丈夫なんだっていうわけにもいきませんよねえ。
小出さん:
はい。私はそう思います。
いまにし:
はい。それで、東京電力、柏崎刈羽原発の再稼働を非常に急いでるように見えるのですが、
泉田さん、実際、知事として県政に携われ、そして、柏崎刈羽原発の再稼働についてもいろいろと東京電力と話をされる機会があったと思うんですが、
どういう所で東京電力再稼働を早くしたいと急いでるなあと思われるような時ありましたでしょうか?
泉田裕彦さん(前新潟県知事):
まずね、事実関係で言いますと、県との関係では再稼働のために規制基準適合申請してるわけでないということになってます。
いまにし:
そうなんですか。
泉田さん:
あくまでも東京電力が自分で判断するだけだと自信がないので、第三者の目を入れたいと。
再稼働の議論をするっていう所に至ってないんですよ。
だから、知らないうちに再稼働の議論に入ってるっていうのは、凄く違和感を感じてる。
これ何故かって言うとですね、そもそも福島の事故の経験からですね、不備があるっていう所も分かってるわけですよね。
その不備にどう対応するのかっていう所をやってかないといけないわけで。
特に、IAEAの深層防護の考え方から言うと、第四層、事故が起きた時に構内どうしていくのかと。
いまにし:
原発の構内。はい。
泉田さん:
これ不備があるわけで。
更に言うとですね、第五層については、これ原発の外に影響が及ぶときに避難に責任を負うのは自治体だけになっちゃっていてですね。
ここの所が全く規制基準に抜け落ちてるんです。
だから、ここどうするかっていう事を考えるのが先で、そもそも再稼働の議論っていうのになっていないはずなのに、
質問からしてですね、「再稼働をなぜ急ぐのか?」っていう所がちょっと違和感があるって、先に断らせて頂きます。
でも、急いでるっていうことであればですね、やっぱりお金に関わる部分があるとですね、
どうしてもこうしても早くやりたいっていう気持ちになってもらっちゃあ困るんだけど、やっぱりなってるんじゃないかと思います。
例えば、馬淵大臣が現職の頃にですね。
いまにし:
はい。民主党政権の時ですね。はい。
泉田さん:
汚染水については、「棟土壁ではダメだから粘土層でしっかり止めましょう」っていう話をして、
発表直前まで行ったのに、「債務超過になっては株主総会が乗り切れないから」っていう理由で中止になったとかですね。
いまにし:
ありました。はい。
泉田さん:
それから、「水密扉があるからいいでしょう」って言われて、防潮壁撤回っていうのも一度言われたんですよ。
いまにし:
そうですね。
泉田さん:
お金がかかるっていう話になるとですね、すぐこう積み上げていったものがひっくり返るっていう印象があって、
そもそも県との関係では、先程も言いましたけども、再稼働っていう議論になってないのに、その雰囲気が出来上がってるっていうこともですね、
やっぱりお金が問題になってるんだとしか言いようがないですね。
いまにし:
そうですね。
確かに、マスコミ報道からしましても、我々もマスコミの仕事に就いてるわけなんですが、
そこに挙がってないにも関わらず、「再稼働はいつなんだ」というような論調になりがちかなあという点はあろうかと思うんですよね。
泉田さん:
それね最悪なんですよ。
本来やらなければいけない所に焦点が当たらないで、再稼働の話をした瞬間に、
「誰が了解出すんですか?」とか「手続きどうするんですか?」っていう所に行ってですね。
「やらなければいけない所が何なのか?」
「福島でどうしてこんなに多くのトラブルと犠牲と故郷を失われることになったのか?」っていう所をチェックする機会失うと思うんで、
再稼働って、まだ県との間ではそもそもそういう話になってませんよという所は強く主張したいと思います。
いまにし:
はい、小出さん、今の泉田さんのお話伺われまして、いかがお感じでいらっしゃいますでしょうか?
小出さん:
はい、さすが泉田さんだなと、私は思いながら聞きました。
そうやって、泉田さんが長い間抵抗を続けてきてくださったわけですけれども。
でも、いつの間にか新潟日報もそうですけれども、泉田さんを攻撃するようになって、マスコミがみんな再稼働という方向で動いて、
こういう言葉は適切じゃないかもしれませんけれども、泉田さんを追い落とすというような方向で動いてきたと、私には見えるのです。
一人一人がやはり気を付けて、マスコミの報道でも何でも厳しく吟味しなければいけないと私は思います。
いまにし:
はい。そんな中でですね、小出さん本来ですね、電力は足りているということでずっとおっしゃられてました。
柏崎刈羽原発が再稼働しなくても電力は賄えるという事情、今も変わっておりませんでしょうか?
小出さん:
電力供給という限りで言うなら、日本中の原子力発電所すべてを停止したとしても何の問題も生じません。
ですから、十分止めていいと思います。
いまにし:
はい、分かりました。小出さん、ありがとうございました。
小出さん:
いえ、ありがとうございました。
今日も小出裕章さんとお電話繋がっております。
小出さん、宜しくお願い致します。
小出裕章さん:
こちらこそ、宜しくお願いします。
いまにし:
今日は、新潟県にあります柏崎刈羽原発の再起稼働の問題点について
いろいろお伺いしたいと思うのですけれどもですね。
柏崎刈羽原発、全部で7基ありまして、総出力が821万キロワットと、もう世界最大級の大きな原発なのですが、
これ大きいからと言うわけじゃないんですが、小出さん、今まで数々の問題点というのがありましたですね。
小出さん:
ええ。もともと柏崎刈羽原子力発電所が建った所は非常に劣悪な地盤の所でして、
「西山層という岩盤がある」と東京電力は言ったのですけれども、
その後、西山層というその地層自身が非常に脆弱なものだし、敷地の近くには真殿坂断層という断層があって、
地震が恐ろしいということをずーっと指摘されてきたのですけれども、
それを強引に突っ切って、柏崎刈羽原子力発電所が建てられたわけです。
今は防波堤というのを建てているわけですけれども、もともと劣悪な地盤になっているわけで、
地震が起きた時に液状化するかもしれない。
実際に、2007年の中越沖地震の時には、敷地で液状化ということも起きているわけですし、
これから、もし仮に防波堤なんかを造っても液状化で潰れてしまうという可能性があるわけですね。
いまにし:
はい。柏崎刈羽原発の場合は、敷地が海抜5メートルの1から4号機側と、
12メートルの5号機、6号機、7号機という風に分かれているわけなんですが、津波の想定が最大6.8メートル。
現在、安全審査を受けている6号機、7号機に津波が達する恐れは比較的低いとされていますけれども、
この比較的という言葉が結構怖いなあと思うんですが。
小出さん:
はい、勿論そうですね。
大体、予測というのは当たった試しがないのです。
中越沖地震の時もそうでしたけれども、中越沖地震というのはマグニチュード6.8という
それ程大きな地震ではなかったのです。
しかし、もともと東京電力の方は、柏崎刈羽原子力発電所ではマグニチュード6.5の地震が最大だというような事を言っていたわけです。
やすやすと予想を超えられてしまって、その時、会長だった勝俣さんが何て言ったかと言えば、
「予想を超えた地震だった」という風に言ってるわけです。
今回の津波の高さの予想というものも、場合によっては、また越えられてしまうかもしれないわけですから、
福島第一原子力発電所の事故というものを経験した今、
そのような予想があるから大丈夫というような考え方自身を捨てなければいけないと私は思います。
いまにし:
先程、液状化の話が出たのですが、その可能性が高いとされているのが1号機から4号機側の方の防波堤と、
これされているわけなんですけれどもですね。
だからと言って、6号機・7号機が再稼働して、そちら側が再稼働してないから大丈夫なんだっていうわけにもいきませんよねえ。
小出さん:
はい。私はそう思います。
いまにし:
はい。それで、東京電力、柏崎刈羽原発の再稼働を非常に急いでるように見えるのですが、
泉田さん、実際、知事として県政に携われ、そして、柏崎刈羽原発の再稼働についてもいろいろと東京電力と話をされる機会があったと思うんですが、
どういう所で東京電力再稼働を早くしたいと急いでるなあと思われるような時ありましたでしょうか?
泉田裕彦さん(前新潟県知事):
まずね、事実関係で言いますと、県との関係では再稼働のために規制基準適合申請してるわけでないということになってます。
いまにし:
そうなんですか。
泉田さん:
あくまでも東京電力が自分で判断するだけだと自信がないので、第三者の目を入れたいと。
再稼働の議論をするっていう所に至ってないんですよ。
だから、知らないうちに再稼働の議論に入ってるっていうのは、凄く違和感を感じてる。
これ何故かって言うとですね、そもそも福島の事故の経験からですね、不備があるっていう所も分かってるわけですよね。
その不備にどう対応するのかっていう所をやってかないといけないわけで。
特に、IAEAの深層防護の考え方から言うと、第四層、事故が起きた時に構内どうしていくのかと。
いまにし:
原発の構内。はい。
泉田さん:
これ不備があるわけで。
更に言うとですね、第五層については、これ原発の外に影響が及ぶときに避難に責任を負うのは自治体だけになっちゃっていてですね。
ここの所が全く規制基準に抜け落ちてるんです。
だから、ここどうするかっていう事を考えるのが先で、そもそも再稼働の議論っていうのになっていないはずなのに、
質問からしてですね、「再稼働をなぜ急ぐのか?」っていう所がちょっと違和感があるって、先に断らせて頂きます。
でも、急いでるっていうことであればですね、やっぱりお金に関わる部分があるとですね、
どうしてもこうしても早くやりたいっていう気持ちになってもらっちゃあ困るんだけど、やっぱりなってるんじゃないかと思います。
例えば、馬淵大臣が現職の頃にですね。
いまにし:
はい。民主党政権の時ですね。はい。
泉田さん:
汚染水については、「棟土壁ではダメだから粘土層でしっかり止めましょう」っていう話をして、
発表直前まで行ったのに、「債務超過になっては株主総会が乗り切れないから」っていう理由で中止になったとかですね。
いまにし:
ありました。はい。
泉田さん:
それから、「水密扉があるからいいでしょう」って言われて、防潮壁撤回っていうのも一度言われたんですよ。
いまにし:
そうですね。
泉田さん:
お金がかかるっていう話になるとですね、すぐこう積み上げていったものがひっくり返るっていう印象があって、
そもそも県との関係では、先程も言いましたけども、再稼働っていう議論になってないのに、その雰囲気が出来上がってるっていうこともですね、
やっぱりお金が問題になってるんだとしか言いようがないですね。
いまにし:
そうですね。
確かに、マスコミ報道からしましても、我々もマスコミの仕事に就いてるわけなんですが、
そこに挙がってないにも関わらず、「再稼働はいつなんだ」というような論調になりがちかなあという点はあろうかと思うんですよね。
泉田さん:
それね最悪なんですよ。
本来やらなければいけない所に焦点が当たらないで、再稼働の話をした瞬間に、
「誰が了解出すんですか?」とか「手続きどうするんですか?」っていう所に行ってですね。
「やらなければいけない所が何なのか?」
「福島でどうしてこんなに多くのトラブルと犠牲と故郷を失われることになったのか?」っていう所をチェックする機会失うと思うんで、
再稼働って、まだ県との間ではそもそもそういう話になってませんよという所は強く主張したいと思います。
いまにし:
はい、小出さん、今の泉田さんのお話伺われまして、いかがお感じでいらっしゃいますでしょうか?
小出さん:
はい、さすが泉田さんだなと、私は思いながら聞きました。
そうやって、泉田さんが長い間抵抗を続けてきてくださったわけですけれども。
でも、いつの間にか新潟日報もそうですけれども、泉田さんを攻撃するようになって、マスコミがみんな再稼働という方向で動いて、
こういう言葉は適切じゃないかもしれませんけれども、泉田さんを追い落とすというような方向で動いてきたと、私には見えるのです。
一人一人がやはり気を付けて、マスコミの報道でも何でも厳しく吟味しなければいけないと私は思います。
いまにし:
はい。そんな中でですね、小出さん本来ですね、電力は足りているということでずっとおっしゃられてました。
柏崎刈羽原発が再稼働しなくても電力は賄えるという事情、今も変わっておりませんでしょうか?
小出さん:
電力供給という限りで言うなら、日本中の原子力発電所すべてを停止したとしても何の問題も生じません。
ですから、十分止めていいと思います。
いまにし:
はい、分かりました。小出さん、ありがとうございました。
小出さん:
いえ、ありがとうございました。