米軍を唖然とさせた日本軍の人命軽視

米軍を唖然とさせた日本軍の人命軽視
〜重傷病者には「自決」を要求
日本兵は味方兵士の「遺体」回収にものすごく熱心だった。しかし、その一方で、苦しんでいる傷病者の扱いは劣悪で、撤退時には敵の捕虜にならないよう「自決」を強要した。このような態度を米軍はどう見ていたか? 一ノ瀬俊也『日本軍と日本兵 米軍報告書は語る』より「第二章 日本兵の精神」を特別公開します。
個人とその生命を安易に見捨てた過去の姿勢を、現代の日本社会は脱却できたと言えるのだろうか……


IB「日本の軍陣医学」は日本軍の医療体制がかくも低レベルであった理由として、「その根深い欠陥、すなわち劣った個人教育、貧弱な設備、ばらばらの組織、西洋の基準に照らせば『ヒポクラテスの誓い』をとうてい満たせない患者への態度」を挙げている。