大学教育を実学化するというのは実際には危険なことだと思う。将来的な需要が完全に予測できている必要があるから。予測がいかに困難かはほぼあらゆる計画経済が失敗したことからほぼ明らか。医師ですら困難なのに、


大学教育を実学化するというのは実際には危険なことだと思う。将来的な需要が完全に予測できている必要があるから。予測がいかに困難かはほぼあらゆる計画経済が失敗したことからほぼ明らか。医師ですら困難なのに、まして他の職業の需要を予測できるなんて思い上がりだと思う。結局、大学は学習能力を高めることに重点を置くべき。僕の場合でも、最初は解析(数理物理)で教育を受けたけれど、暗号の研究開発をやることになった。大学時代に(実は隠れて?)勉強していた統計を教えている。こんなことは全く予想できなかった。時代は変わる。新たに必要になった知識・技能を身につける能力の涵養こそ大学教育。
【予測がいかに困難かはほぼあらゆる計画経済が失敗したことからほぼ明らか】

本当にこれ。いま金融工学の分野で高い報酬を得ている人も、ずっと前から今の状況を予見して数学を研究していたわけじゃないだろう。10年後にどんな能力や専門知識が力を持つか誰にもわからない。
返信先: さん、 さん
リベラルアーツ軽視とか寒気がします。
例えばAIの開発にはコンピュータ工学以外に心理学言語学社会学脳神経学等々様々な周辺分野の理解が欠かせません。
ノーベル賞級の研究の端緒は「実験の失敗」や「偶然に」が多いです。
基礎研究の現場にゆとりしろがなければ科学や新規産業の未来はないです。