遠藤周作は『沈黙』の中で、日本社会を「キリスト教を拒否し、その根を腐らせる沼地」として描いたが、これは主語がキリスト教でなくても当て嵌る。国家への忠誠を尽くさぬ精神文化は全て暴力で排除されるのがその正


遠藤周作は『沈黙』の中で、日本社会を「キリスト教を拒否し、その根を腐らせる沼地」として描いたが、これは主語がキリスト教でなくても当て嵌る。国家への忠誠を尽くさぬ精神文化は全て暴力で排除されるのがその正体だ。「東洋社会は寛容である」がどれほど嘘くさいことか。