ドイツは10ヶ国と国境を接しているが、その大半の国がナチス・ドイツによって侵略された被害国である。ドイツ製品の重要なマーケットである中東欧、ロシアもナチス・ドイツによる深刻な被害を受けた。またドイツの



私は、戦争中に被害を与えた国から、歴史認識について批判されて、外交関係、経済関係に悪影響が及び、国益が損なわれるリスクを「歴史リスク」と名づけている。私は歴史リスクを無視して、歴史との対決を怠る国は、他国との歴史認識の違いが原因となって不利益をこうむると考えている。ドイツは10ヶ国と国境を接しているが、その大半の国がナチス・ドイツによって侵略された被害国である。ドイツ製品の重要なマーケットである中東欧、ロシアもナチス・ドイツによる深刻な被害を受けた。またドイツの重要な貿易相手国である米国にも、ナチスの迫害を逃れて移住したユダヤ人が多く住んでいる。彼らの中には、親類や友人をガス室で殺され、ドイツに残した財産を失った人も多い。これらの国々は、戦後ドイツの一挙手一投足を厳しく監視している。したがって1945年以降の西ドイツが、国際社会に復帰し、貿易によって生き延びるためには、過去と徹底的に対決せざるを得なかった。EUの事実上のリーダーのような立場に就くことは不可能だった。

☆ドイツの元首相シュミットに日本は周囲に友人がいない。東アジアに仲のいい国がない。それが問題だ」と言われてますよね。