原発事故以来、国や東電から重要な事実を引き出してきたのはむしろ「非科学的」と揶揄されるような市民運動であって、それは「科学」の側は一向に仕事しないばかりか原発PAに邁進してきたわけだから(一部を除く)

原発事故以来、国や東電から重要な事実を引き出してきたのはむしろ「非科学的」と揶揄されるような市民運動であって、それは「科学」の側は一向に仕事しないばかりか原発PAに邁進してきたわけだから(一部を除く)、仕方なく市民が一から学ぶしかなかったというのが大きい。以前、私は「ママたちの運動」として反原発・反放射能運動を表象することは家族主義イデオロギーだと批判したことがあったが、現在ではむしろ原発PA側がその表象によって「無知な女のヒステリーのせいで被災地が迷惑している」というバイアスをつくっていると思う。つまりいくら市民運動が、素人なりに東電や規制委から情報を引き出し、存在するリスクを認めさせるという「成果」を出し、「ファクトチェック」的な科学を自称する人たちのほうが結果的にデマを流していたことがバレても、このバイアスがある限り、後者は壊れたレコードのように前者を批判し続ける。