ヘイトスピーチの本来の対象を明言せず、もともと差別的な集団だけ反応するよう発信するのは、英語圏で(最近は独語圏でも)いう「犬笛政治(Dog Whistle Policy)」の典型であろう。批判されても

ヘイトスピーチの本来の対象を明言せず、もともと差別的な集団だけ反応するよう発信するのは、英語圏で(最近は独語圏でも)いう「犬笛政治(Dog Whistle Policy)」の典型であろう。批判されても、そんな意図ではなかった、そう解釈する方がレイシストだ、と弁明し責任をなすりつけやすい利点もある(承前)念のため補足すると、「犬笛政治」とは、飼い主が犬にだけ聞こえる周波数を発する犬笛を吹いて飼い犬に命令するように、政治家や言論人が差別的メッセージを明示せずにほのめかし(マイノリティの多い地名を挙げるなど)訓練された支持者を「やつらを攻撃せよ」と煽動すること、と説明される。