軍隊は構造的暴力アメリカピースキャラバンを行った際、事前の勉強会で元海兵隊員の米国人から衝撃的な話を聞いた。「兵士の仕事は人を殺すことである。しかし、人間は普通の精神状態では人を殺すことはできない。”

アメリカピースキャラバンを行った際、事前の勉強会で元海兵隊員の米国人から衝撃的な話を聞いた。「兵士の仕事は人を殺すことである。しかし、人間は普通の精神状態では人を殺すことはできない。”
                          
“では、どうやって人を殺すことのできる優秀な兵士を育てるのかそれは、女性蔑視を植え付け、それを利用する」と
例えば、厳しい訓練で音を上げる新兵に対して、上官は「それでも男か!へなちょこ女め」とののしり、「お母さんのおっぱいを飲みに国に帰るか?」とあざけり笑う。特に有効なのは、「兵士の中にある母親への尊敬の念を叩き潰すことだ」という。”軍隊もののテレビドラマや映画には、よく兵士たちが隊列を組んで駆け足で行進するシーンが登場するが、そのとき指揮官の掛け声に呼応してリズミカルに発しているあのことばには、聞くに堪えないような女性への侮辱的なことばが並べられているのだそうだ
このようにして兵士の中に徹底的に植え付けられる女性蔑視は、考える間もなく条件反射で瞬時に身体が動くように仕組まれていく。戦場では強くなければ生き残れない。自分が強い兵士である証明の一つが、力の弱い女性を強姦することへつながっていく。”
海兵隊で後に平和の語り部として活動したアレン・ネルソンさんも繰り返し語っている。 「来る日も来る日も『いかに殺すか』を学ぶ。訓練が終わると、夜は街に繰り出す。目的は三つ。酒と喧嘩と女。タクシーを使って基地に帰ってくるとき、ダイキンは払わない。運転手が要求すると殴り倒す
女性を訪ねてサービスを受けたあと、やはり『金は払わん』と言う。それでも請求するとタクシー運転手と同じ目に遭う。皆さんは『そんなムチャな』と思うかもしれない。しかし忘れないで下さい。私たちは毎日『殺し』という暴力を、身体と意識に叩きこまれているのです
その兵士たちが街に出るとき暴力だけを基地に残しておくということはできません。兵士とともに『暴力』が街を横行するのです。不祥事が怒るたびに司令官は、周辺住民に『謝罪声明』を出します。でも司令官の胸の内はどうだかわかりません。『この新兵どもも暴力性がようやく身についてきたな
いよいよ本物になってきた。戦場で使い物になるぞ!』とご満悦かもしれないのです」これは、ベトナム戦争の頃の話だが、いまも全く変わってないことは、今回の事件は教えてくれる
まさに兵士による女性への強姦、性暴力は、暗黙の了解として彼らの任務の一つに組み込まれていると言っても過言ではない。”琉球新報 2012年11月1日)