安倍首相の国会答弁「〜ですよ」多用の上から目線度

安倍首相の国会答弁「〜ですよ」多用の上から目線度

「お母さんだってやってる」と子供が言い返すパターン
 通常国会が始まってから可能な限り予算委などの質疑を聞いている。安倍首相の答弁が荒れている。と言うか、子どもの口答えのようなのだ。
http://cdn.mainichi.jp/vol1/2016/02/26/20160226biz00m010011000p/9.jpg?1 野田佳彦前首相の質問中に、自席から反論する安倍晋三首相=2016年2月19日、藤井太郎撮影
 「ご飯が食べられなくなるからつまみ食いしちゃダメ」と子どもに諭すと、子どもは「お母さんだってしてるじゃないか」と言い返すパターン。
 特に民主党が相手だと安倍首相はムキになる


言語学の東照二・立命館大教授は語尾に「よ」を付ける話し方に注目している。
 例えば、2月4日、民主党大串博志衆院議員とのやりとりで、安倍首相は「(民主党から改憲草案は)何も出てないんですよ。出してみてくださいよ」と重ねて迫った。東教授によると、語尾に「よ」をつけるのは「力関係で相手に勝っているとの心理の表れ」。今国会は昨年に比べて「非常によく使っている」という。
 「安倍1強」が一層強まったからだろうが、上から目線では建設的議論にならない。国会質疑はディベートではない。相手を言い負かして、ぎゃふんと言わせるのが目的ではない。相手の話を聞き、答える中で相手を説得し、考えを国民に伝えるものだ。