本音のコラム:素晴らしき平安時代=山口二郎」『東京新聞』2015年4月24日付。

本音のコラム:素晴らしき平安時代山口二郎」『東京新聞』2015年4月24日付。








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偉大なる安倍晋三総理の下で平和安全法制が決定され…世界の平和と安全に武器を持って貢献する国に。戦後という屈辱的な時代は終わり、日本は新たな平安時代に入ったのです。
平和を守るには力が必要です。だから平和への貢献を具体的に示すのは、犠牲者の数です。戦後の日本では、、一人の戦死者も出さなかったと変な自慢をする人がいましたが、平安時代ではどんどん犠牲者を出すことで、世界平和への貢献を内外に誇るようになりました
平安時代は、平民を安上がりに使い捨てる時代でもあります。貧乏な皆さんにとっては、大人になったら安い給料でこき使われるか、軍隊に入って平和のために犠牲になるというのが正しい生き方です。皆さんはなんと素晴らしい時代に生きていることでしょう
二〇二五年の日本の学校では、こんな歴史を教えることになるかもしれない。…こんな素晴らしい時代に不満を持たないようにするため、これ以上歴史の勉強をする必要はありません。試験対策の暗記の苦労もありません